コナミを抜いて日本4位
バンダイ・ナムコ(バンナム)は、玩具やゲームソフト関連の企業では、ソニー子会社のソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)、任天堂、セガサミーホールディングスに次いで日本国内4位となった。ハード中心のSCEと任天堂を除くと2位となった。
国内の主な玩具 | ゲーム関連企業の売上高ランキング(2004年) |
---|---|
ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE) | 7880億円 |
任天堂 | 5148億円 |
セガサミーホールディングス | 4424億円 | バンダイ+ナムコ | 4357億円 |
コナミ | 2734億円 |
バンダイ | 2631億円 |
ナムコ | 1725億円 |
タカラ | 1072億円 |
タイトー | 830億円 |
トミー | 825億円 |
(注)2004年3月期、連結。SCEと任天堂はゲーム機器の売り上げが半分程度。セガサミーホールディングス、バンダイ+ナムコはそれぞれの社の単純合計。タイトーは単体。
セガとの合併に失敗
バンダイとナムコはいずれも、過去において、セガとの合併を画策したが、破談に終わった。
バンダイは1997年、セガ・エンタープライゼス(現セガ)との合併を発表した。バンダイのキャラクター力にセガのデジタル技術を結び付ける戦略だった。ただトップダウンで進む統合作業にバンダイ側の社員が動揺し、計画が撤回された。
一方のナムコも2003年にサミーと合併交渉中だったセガに合併を提案。今度はセガ側が煮え切らず、白紙に戻った経緯がある。もはや統合失敗は許されない状況だった。
セガは、2004年10月にサミーとの統合を実現した。
アニメキャラクターを活用
もともとバンダイは国内外で人気が高いアニメキャラクターなどを活用するのが得意だった。ネット動画配信やゲームソフト開発などのコンテンツ事業強化を打ち出していた。
一方、ナムコは家庭用ゲームソフトや業務用ゲーム機開発で世界トップクラスの開発力を持つ。
ネットゲーム
バンダイナムコ(バンナム)は、ソニー・コンピュータエンタテインメント、米マイクロソフトなどが開発中の家庭用ゲーム機向けソフトやネット対応コンテンツの開発を加速させた。
またバンダイとナムコの両社の統合決断には、ブロードバンド通信の普及や携帯電話の高機能化、次世代ゲーム機の登場といったインフラ整備を背景に、付加価値を生むコンテンツの囲い込みが激化している事情もある。
バンダイとは
「機動戦士ガンダム」「セーラームーン」などのキャラクター商品で知られる国内玩具メーカー最大手。「ウルトラマン」など、キャラクター玩具に強い。傘下に東京・浅草の老舗遊園地「花やしき」の運営を手がけるバンプレストなど。
1950年に山科直治氏が創業。セルロイドや金属の玩具を手がけた。代表的なヒット商品に「機動戦士ガンダム」がある。関連会社にバンダイビジュアル、ゲームのバンプレストをもつ。東ハトにも出資。
2005年3月期は売上高2700億円、経常利益250億円、最終利益100億円を見込む。従業員数979人。
ナムコとは
業務用ゲーム機製造やゲームセンターなどの施設運営で業界大手。
1955年にデパート屋上などの遊園施設経営会社として、中村雅哉・現会長が設立。現在は、ゲームソフト開発・販売のほか、フードテーマパークやゲーム施設なども展開。
1974年(昭和49年)に米大手ゲーム会社の日本法人「アタリ・ジャパン」を買収。中村雅哉現会長が1955年創業。デパート屋上に遊具の木馬を設置したのが事業の原点。1978年に第1号の業務用ビデオゲームを投入。近年は「池袋餃子スタジアム」などフードテーマパーク事業が好調。
2005年3月期は売上高1785億円、経常利益145億円、最終利益94億円を見込む。従業員2413人。